不気味
「このぉ!」
クレアは一段と首を締める両腕に力を込めるが、
「さぁて、そろそろ終わりにするか」
コングは余裕しゃくしゃく、といった様子でゆっくりと、だが極めて簡単に、首を締め上げるクレアの両腕を引き剥がしていく。
「!」
この光景にはリング外で観戦していたレイも驚いた。
当の本人のクレアは、驚くどころか呆けていた。
「よいしょ、どっこらせっ!」
そしてクレアの両足をがっちりと左右の腕でつかみ、ジャイアントスイングを始めた。
「うおりゃぁぁぁぁぁ!」
クレアは凄まじい速度で、闘技場のリングの壁に打ちつけられた。
クレアが立ち上がれそうにないことを確認した審判は、
「勝者、チャンプ・コング・レオッ!」
と宣言し、コングの右腕を高々と空へかざした。
闘技場のリングの壁に叩きつけられたクレアに向かって、コングが威風堂々と歩み寄って来る。
「ウエッヘッヘッ、これからよろしく頼むぜ、マイハニー」
チュッ、と投げキッスまでしてきた。
ゾワワワワワワワワワワワワワワワワワワワワワワワワッ!
「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!あたしはそんな賭け受けてないわよっ!」
切羽詰った表情で喚くクレア。
だが、そんなクレアにコングは、
「うんうん。恥ずかしいのはよくわかる。なんたって相手はこの俺様だからな。しか〜しぃ、俺様に似合う女はおめえ前しかいねえっ!」