航海2

鼻息

鼻息

鼻息の荒いコングを前に、

(…どうしたものかな…)

レイは思考にふけ耽っていた。

(ショルダータックルにカウンターを仕掛けるのはリスクが高い。成功しても今のように反撃される可能性もあるしな)

スピードはレイの方が弱冠、分がある。

だが、パワーは圧倒的にコングが上だ。

総合的に見ればやはりレイが不利だ。

「…………」

思考に耽っていても相手は待っていてはくれない。

「ラアァァァァァッ!」

コングはクレア戦のように地面を抉るように拳を打ちつけた。

「…馬鹿の一つ覚えが…!」

石版の破片がレイ目掛けて飛来する。

コングはすでにショルダータックルの体勢に入っている。

(…かくなる上は…!)

飛来する破片をナイフで叩き落しつつ、前傾姿勢でコングに突撃するレイ。

「パワァァァショルダァァァ!」

そこに先程と全く同じようにコングのショルダータックルが襲い掛かってくる。

全ての破片を打ち落とすと、レイは左手に持つナイフをコングの頭部目掛けて放った。

「しゃらくせえっ!」

ショルダータックルの体勢をといて、なんとか左手でナイフを叩き落す。

コングはその一瞬の隙にレイを見失ってしまった。