鼻息
鼻息の荒いコングを前に、
(…どうしたものかな…)
レイは思考にふけ耽っていた。
(ショルダータックルにカウンターを仕掛けるのはリスクが高い。成功しても今のように反撃される可能性もあるしな)
スピードはレイの方が弱冠、分がある。
だが、パワーは圧倒的にコングが上だ。
総合的に見ればやはりレイが不利だ。
「…………」
思考に耽っていても相手は待っていてはくれない。
「ラアァァァァァッ!」
コングはクレア戦のように地面を抉るように拳を打ちつけた。
「…馬鹿の一つ覚えが…!」
石版の破片がレイ目掛けて飛来する。
コングはすでにショルダータックルの体勢に入っている。
(…かくなる上は…!)
飛来する破片をナイフで叩き落しつつ、前傾姿勢でコングに突撃するレイ。
「パワァァァショルダァァァ!」
そこに先程と全く同じようにコングのショルダータックルが襲い掛かってくる。
全ての破片を打ち落とすと、レイは左手に持つナイフをコングの頭部目掛けて放った。
「しゃらくせえっ!」
ショルダータックルの体勢をといて、なんとか左手でナイフを叩き落す。
コングはその一瞬の隙にレイを見失ってしまった。