航海2

吹っ飛ぶ

吹っ飛ぶ

思いっきりぶっ飛ばされた相手は、

 「クソッ!女だと思って…」

 悪態をつきながら立ち上がろうとしたが、

 ガキンッ

 闘技場の石版のリングに、クレアが相手の顔のすぐ脇につきたてたショートナイフが鈍い金属音をたてていた。

 「ギブアップする?」

 クレアの問い掛けに男は情けない顔で頷く他なかった。

 「やっぱりクレアは男勝りだなぁ。クレアの勝ちに賭けておいてよかった・・・」

 シンはのんき呑気に呟いた。

 シンは虎の子の残金100ガルドの内、30ガルドもの大金をクレアの勝ちに賭けておいたのである。クレアは女性だからオッズも必然的に高くなる。

 「この調子でいけば結構な額がたまりそうだな。でもお金はあるにこしたことはないしね」

 シンはにこやかに微笑んでいた。