吹っ飛ぶ
思いっきりぶっ飛ばされた相手は、
「クソッ!女だと思って…」
悪態をつきながら立ち上がろうとしたが、
ガキンッ
闘技場の石版のリングに、クレアが相手の顔のすぐ脇につきたてたショートナイフが鈍い金属音をたてていた。
「ギブアップする?」
クレアの問い掛けに男は情けない顔で頷く他なかった。
「やっぱりクレアは男勝りだなぁ。クレアの勝ちに賭けておいてよかった・・・」
シンはのんき呑気に呟いた。
シンは虎の子の残金100ガルドの内、30ガルドもの大金をクレアの勝ちに賭けておいたのである。クレアは女性だからオッズも必然的に高くなる。
「この調子でいけば結構な額がたまりそうだな。でもお金はあるにこしたことはないしね」
シンはにこやかに微笑んでいた。