パワー
そして、コングにはそれだけのパワーがある。
「ウオォォォォォォォッ!」
コングは雄叫びをあげながら、必死の形相で右手に力を集中させている。
首につけている一つのネックレスが光り輝いている。
レイの後ろで観戦していた観客達は慌しく逃げ出していた。
「マジックストーンか!?まずいっ!」
レイは刹那の間に伏せた。
「ヘビイィィィボンバァァァッ!」
レイに向けられた右手から破壊のエネルギーが生じる。だが、それはレイのすぐ頭上を通過し、凄まじい衝撃音をたてながら観客席を破壊していく。
コングはヘビイボンバーを使用して体力を使い果たしたのか、肩で息をし、隙だらけだった。
「もらったぁ!」
レイは立ち上がり、疾風のようにコングの背後に回り、右腕の関節を極める。
「オラァァァッ!」
だが、コングは痛めている左腕を強引に動かし、裏拳を背後にいるレイに放った。
左腕は使えない、と思い込んでいたレイはこの攻撃をまともにもらい、派手に飛ばされた。肩を破壊してもこの威力なのだから恐ろしい。
レイは裏拳を受けた右肩を左腕で押さえながら立ち上がる。
「…呆れる程の怪力だな…」
レイのボヤキに対し、
「…テメェも呆れる位しぶてえな…」
コングもぼそぼそと呟く。
気を引き締め、精神を研ぎ澄ませるレイ。
「……ん?」