航海2

パワー

パワー

そして、コングにはそれだけのパワーがある。

「ウオォォォォォォォッ!」

コングは雄叫びをあげながら、必死の形相で右手に力を集中させている。

首につけている一つのネックレスが光り輝いている。

レイの後ろで観戦していた観客達は慌しく逃げ出していた。

「マジックストーンか!?まずいっ!」

レイは刹那の間に伏せた。

「ヘビイィィィボンバァァァッ!」

レイに向けられた右手から破壊のエネルギーが生じる。だが、それはレイのすぐ頭上を通過し、凄まじい衝撃音をたてながら観客席を破壊していく。

コングはヘビイボンバーを使用して体力を使い果たしたのか、肩で息をし、隙だらけだった。

「もらったぁ!」

レイは立ち上がり、疾風のようにコングの背後に回り、右腕の関節を極める。

「オラァァァッ!」

だが、コングは痛めている左腕を強引に動かし、裏拳を背後にいるレイに放った。

左腕は使えない、と思い込んでいたレイはこの攻撃をまともにもらい、派手に飛ばされた。肩を破壊してもこの威力なのだから恐ろしい。

レイは裏拳を受けた右肩を左腕で押さえながら立ち上がる。

「…呆れる程の怪力だな…」

レイのボヤキに対し、

「…テメェも呆れる位しぶてえな…」

コングもぼそぼそと呟く。

気を引き締め、精神を研ぎ澄ませるレイ。

「……ん?」