双刃
遠くで大気の振動を感じる。そしてあの閃光。
「向こうかっ!」
レイが見た方向を見て、クレアはびっくりした様子で叫んだ。
「何!?爆弾!?あいつ、何て物を使ってんのよ!」
クレアの叫びにレイは、
「言ったはずだぞ。俺達の旅は危険なものだと」
閃光と爆音を撒き散らす方角へ駆け出したレイ。
「もうっ!どうなってんのよ!」
喚きながらレイの後を追ってクレアも走り出した。
「くそっ!まんまと騙されたっ!」
奴は殺傷力の無い閃光弾を使用したのだ。散開した隙にフォーメーションの隙間をぬ縫って逃げられてしまった。
(俺は何というミスをしてしまったんだっ!)
滅多に怒鳴らない男の怒声に部下達は困惑していた。
「…バーンハルト隊長…」
部下の呼び掛けにバーンハルトは少し冷静になった。
「何としてでも捕まえるぞっ!全員散開し、奴を探せっ!目標の生命の有無は問わぬっ!」
バーンハルトの指示に従い、部下達は次々と散って行く。
奴を捕獲、または抹殺出来なかった時。
それは、罪も無いむこ無辜の民の死を意味する。
(この命を投げうってでも貴様を抹殺してみせる、絶対に!)