航海2

右肩

右肩

「あちゃ〜」

右肩がざっくりと斬られている。さっき逃げようとした時に追手の一人に負わされた傷だ。

戦闘を回避できるものなら回避したい。

傷つけるのも、傷つけられるのも、もうたくさんだ。

衣服を裂いて、肩の傷口にあて、圧迫止血を施す。そして、その傷口を布でギュッ、と締めた上げた。

「つ痛ぅっ!」

空を見上げる。さんさんと光り輝く太陽が大地を照らしている。

一分程、そうしてボンヤリと空を見上げていた。

(…まだ死にたくない…もっと生きたいっ!)

「こうしちゃいられない。早くレイ達と合流しないと…」

立ちあがろうとしたが、後ろからほとばし迸る殺気がシンに後ろを振り向かせた。

「見つけたぞ。手負いのようだが、容赦はせん」

相手は一人だ。闘えば何とかなるかもしれない。

しかし、

(嫌だっ!戦いは…殺し合いは…もうたくさんだっ!)

相手に背を向け、逃走を試みる。