右肩
「あちゃ〜」
右肩がざっくりと斬られている。さっき逃げようとした時に追手の一人に負わされた傷だ。
戦闘を回避できるものなら回避したい。
傷つけるのも、傷つけられるのも、もうたくさんだ。
衣服を裂いて、肩の傷口にあて、圧迫止血を施す。そして、その傷口を布でギュッ、と締めた上げた。
「つ痛ぅっ!」
空を見上げる。さんさんと光り輝く太陽が大地を照らしている。
一分程、そうしてボンヤリと空を見上げていた。
(…まだ死にたくない…もっと生きたいっ!)
「こうしちゃいられない。早くレイ達と合流しないと…」
立ちあがろうとしたが、後ろからほとばし迸る殺気がシンに後ろを振り向かせた。
「見つけたぞ。手負いのようだが、容赦はせん」
相手は一人だ。闘えば何とかなるかもしれない。
しかし、
(嫌だっ!戦いは…殺し合いは…もうたくさんだっ!)
相手に背を向け、逃走を試みる。