航海2

花婿

花婿

「あたしをっ!?」

一体誰が!?

「お前の花婿…コング、とか言っていた奴だ」

ゾワワワワワワワッ!

あいつが追ってくる…

まずいっ!

まず過ぎるっ!

「レイ、早くここを…」

苦しそうに告げるシン。

レイは頷きながら、

「わかっている。準備しろ、クレア…それとも俺達とはここで別れるか?」

レイの問いに一瞬沈黙するクレア。

エアバイクも二台ある。

これ以上彼等の危険な旅に付き合う必要は無い。

しかし、

「…誰に言ってんのよ、あんた。あたしはね、やられたらやり返す主義なのよ。あいつ等のせいで、あたしは闘技場で換金できなかったんだから」

胸を張って答えるクレア。

「…強情っ張り…」

「何か言った、シン?」

「…わかった、じゃあ行くぞ…」

シンにも、レイにも、クレアが自分達についてくる理由はわかりきっている。何だかんだ言って、クレアも結構なお人好しなのだ。

自分よりも年下の、顔面蒼白の少年を見捨てていくことなどクレアには到底出来ない。