航海2

借り

借り

…それに、ひょっとしたら、シンを襲ったあの連中は、クレアにとって『借り』がある相手かもしれないのだから…

三人がたどり着いたのは、とある古代遺跡だ。

「ちょっと、こんなとこで何すんのよ」

クレアは率直に疑問を口にした。

「俺達がシュレジェンに行った目的はなんだ?」

シンを背におぶったレイが逆に質問で切り返す。

「確か金が残り少なくなったんでしょ?」

レイは頷きながら、

「金が無いとどうなる?」

クレアは至極当然、と言わんばかりの口調で、

「そりゃ何も買えないじゃない、そんなの…あっ!」

言っていたが、何かに気づいた。

「そうだ。俺達は食料はおろか、水すらも持っていない」

「ど、どうすんのよっ!」

水も食料も無しで、この広大な砂漠を渡ることは無謀以外の何物でもない。

「移動は全て夜に行う。そうすことで体内の水分の消耗を最小限に抑える事が出来る。運が良ければバザーと遭遇するかもしれんし、古代遺跡の中で保存食の一つでも見つかるかもしれん」

驚いた。

あんな状況なら後の事など全く考えられないのが当たり前だ。

だがレイは数多ある方法の中から、恐らくは最善と思われる方法を考案していたのだ。

「もうすぐ夜が明ける。遺跡を探索するぞ」

「わかったわ、そうしましょ」