航海2

レア

レア

「レアねえ姉、これどこに置いておけばいい?」

「あああぁぁぁ〜、そこら辺に置いときなさい、ロイッ!」

レア姉、と呼んでいるロイだが血はつながっていない。クレアとロイは町の施設で育てられた。この施設では皆兄弟姉妹のように育てられる。一つ年下のロイがクレアのことを『レア姉』という呼び方で呼ぶのもその為だ。

「こらっ!何やってんのカブッ!あ、セロッ、駄目でしょそれいじっちゃ!」

「わぁー、姉ちゃんが怒ったぁー」

バタバタと外に出て行った子供達。

「くぉらぁぁぁ〜、待ちなさいっ!このチビ共ぉぉぉ!」

腕まくりをして、ばたばたと子供達を追いかけて行くクレア。

「本当にクレアは元気がいいわね」

二人の保母さんがにこやかに話す。

「でもクレアとロイがいなければ施設はもたないわ。クレアがいなければ子供達全員の世話は見きれないし、ロイがいなければこの子達の養育費が足りないんだから」

町に施設があるだけでも相当珍しいのだから、その運営費は微々たるものなのだ。

逃げ回っていた子供の一人がとうとうクレアに捕まった。

その子供は、

「姉ちゃん、ロイにい兄といつ結婚すんの〜」

おもしろそうにクレアに尋ねる。

クレアはこめかみを引きつらせながら、

「このマセガキがぁぁぁ〜。おしおきよぉぉぉ!」

子供のお尻をぺしぺしと叩き始めた。