レア
「レアねえ姉、これどこに置いておけばいい?」
「あああぁぁぁ〜、そこら辺に置いときなさい、ロイッ!」
レア姉、と呼んでいるロイだが血はつながっていない。クレアとロイは町の施設で育てられた。この施設では皆兄弟姉妹のように育てられる。一つ年下のロイがクレアのことを『レア姉』という呼び方で呼ぶのもその為だ。
「こらっ!何やってんのカブッ!あ、セロッ、駄目でしょそれいじっちゃ!」
「わぁー、姉ちゃんが怒ったぁー」
バタバタと外に出て行った子供達。
「くぉらぁぁぁ〜、待ちなさいっ!このチビ共ぉぉぉ!」
腕まくりをして、ばたばたと子供達を追いかけて行くクレア。
「本当にクレアは元気がいいわね」
二人の保母さんがにこやかに話す。
「でもクレアとロイがいなければ施設はもたないわ。クレアがいなければ子供達全員の世話は見きれないし、ロイがいなければこの子達の養育費が足りないんだから」
町に施設があるだけでも相当珍しいのだから、その運営費は微々たるものなのだ。
逃げ回っていた子供の一人がとうとうクレアに捕まった。
その子供は、
「姉ちゃん、ロイにい兄といつ結婚すんの〜」
おもしろそうにクレアに尋ねる。
クレアはこめかみを引きつらせながら、
「このマセガキがぁぁぁ〜。おしおきよぉぉぉ!」
子供のお尻をぺしぺしと叩き始めた。