悲鳴
それから一ヵ月後
「うわぁぁぁぁぁ!」
「きゃぁぁぁぁぁ!」
「誰か助けてぇぇぇっ!」
人々の悲鳴が町にこだまする。
「レア姉!子供達を頼むっ!」
「ロイッ!」
「頼んだぞっ!」
ロイは剣を抜き、一人で敵群の中に突っ込んでいく。
『クロノス』のホロコースト大量虐殺。その目標に今回選ばれたのはクレアの住んでいる町だった。町の自警団は『クロノス』に対抗しようとしたが、敵わないとみるや、我先に、と逃げ出した。町の中に逃げ惑う人々が溢れ返る中、ロイは町の人々を、施設の子供達を逃がす為に、『クロノス』にたった一人で戦いを挑んだのだ。
「ロイィィィィィ!」
「クレアッ!駄目よっ!ここはロイに任せるのよっ!」
叫ぶクレアは保母さんに手を引かれて町を脱出した。
「……ロイのおかげであたし達は助かったわ……町を脱出してから一週間後、あたしは襲われた町にこっそり戻ってみた……そこで見つけたのは、赤ん坊を腹に抱えてかばって、くしざ串刺しにされたロイの死体……」
うつむ俯きながら話を続けるクレア。