航海2

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「うっさいわねぇ〜。あっち行きなさいよっ!」

 クレアは不機嫌そうな顔で、シッシッ、と手を振った。

 今から自分はレイの対策を考えなければいけないのだ。その本人が目の前にいたら考えにくいことこの上ない。

 しかし、レイはクレアの言葉を無視し、

 「なぜシンを助けた?」

 クレアの隣りに腰を落とした。

 クレアは『ハッ?』というような表情をレイに向けて、

 「何決まりきったこと聞いてんのよ?金よ、金。あんただってそうなんでしょ?」

 そうレイに切り返したのだが、思いもかけない返答が返ってきた。

 「俺はともかく、お前は金目当て、とは一概には言えんと思うがな」

 クレアはレイに背を向けた。

 「一体何を根拠に言ってんのよ?」

 「昨日の件だ。お前はシンのことが心配で俺にあんな質問をしたんじゃないのか?ただ単に金目当てならそんなことはしなくてもいいはずだ」

 「…何が言いたいのよ…」

 レイはクレアに背を向けて立ち上がった。

 「…俺達に深く関わるな…」

 「え?」

 クレアはレイの方を振り向き、

 「どうして?」

 思ったことを素直に口にする。

 「俺達の旅は危険なものだ。お前は普通に生きて、普通に死んでいけるはずだ。俺達には深く関わるべきではない。一週間経ったら俺達のことはきれいさっぱり忘れろ。それがお前の為だ」